弁護士
幸谷 泰造
弁護士登録後、延べ200件以上の刑事事件の弁護を経験し、さまざまな詐欺被害の手口を見てきました。 多くの詐欺師を見てきた経験から、典型的な詐欺の手口や詐欺師の特徴、詐欺に遭わないための対処法などを解説します。
「フリッチクエストって怪しい会社なの？」「フリッチクエストから投資詐欺をされた」
上記のようなことで悩んでいませんか？
月4%の配当という高配当をうたい出資金を騙し取ったとして、「フリッチクエスト」の社長に懲役7年の実刑判決が下されました。
「フリッチクエスト」は、新宿区に本店を置く投資コンサルティング会社で、社長の森野広太氏は、裁判において架空の投資話で7億円近い出資金を騙し取ったとされました。
出資金をだまし取る投資詐欺事件は、過去には巨額の詐欺事件である豊田商事事件から始まり、最近ですとFX投資詐欺や暗号資産投資詐欺など、手口が巧妙化しています。今回は、フリッチクエストの投資詐欺の手口と、騙されないために気を付けることをお伝えします。
この記事で分かること
投資詐欺をLINEで無料相談する
フリッチクエストの投資詐欺はどんな手口？
投資詐欺とは、「出資してくれれば月〇％の配当がもらえる」などと勧誘して出資金を募る詐欺のことをいいます。
実際は出資金を運用しておらず、当初は出資金の中から配当を支払って安心させ、途中で行方をくらましたり破綻して出資金を騙し取るのが典型的な手口です。
詐欺師であるチャールズ・ポンジの手法として典型的な手口であることから「ポンジ・スキーム」とも呼ばれています。
フリッチクエストは、月4％という高配当、1口100万円以上の出資金、1年更新という契約で出資金を募りましたが、実際には運用の実態はありませんでした。
裁判では騙し取った出資金は約7億円とされましたが、実際は200億円以上を集めたとされています。
出資者から集めた出資金の一部を配当として支払うという自転車操業状態で、2021年ころには配当金の支払い遅滞に陥りました。
投資詐欺に騙されないためには
フリッチクエストの投資詐欺はポンジ・スキームとも呼ばれ、昔からある典型的な詐欺の手口です。しかしながらこのような手口の投資詐欺に騙される人が後を絶ちません。
投資詐欺に騙されないために気を付けるべきことを2つお伝えします。
配当利率を確認する
フリッチクエストは、元本保証で月4%という異常な高配当をうたっていました。元本割れのリスクがある株式投資ですら年5～6%のリターンと言われていますから、元本保証で月4%というのは異常な高配当であることがおわかりでしょう。
配当が株式投資の年利を上回るような高配当である場合で、かつ元本割れしないような投資商品の場合、詐欺の可能性を疑ってみましょう。
運用の実態を確認する
フリッチクエストは「セーシェル諸島にある合同会社が運用している」と説明していましたが、実際にはそのような運用の実態はありませんでした。
出資金を募って配当を出すからには、出資金を運用して増やす必要があります。運用の実態が不明な投資商品は明らかに怪しいですが、暗号資産やFXの運用など、運用しているような実態を見せかける巧妙な手口も増加しています。
フリッチクエストのように、セーシェル諸島にある合同会社が運用しているといった実態がわかりにくい説明をし、実際は運用されていない事例も多数ありますので、安易に信じないようにしましょう。
まとめ
フリッチクエストの投資詐欺の説明と、フリッチクエストの投資詐欺のようなポンジ・スキームの被害に遭わないために気を付けることをお伝えしました。
投資にはリスクがつきものです。ハイリターンを得るためにはハイリスクであることが通常です。たしかに、ハイリターンの投資商品は存在しますが、多くはハイリスクが伴うものです。
よって、ノーリスクである元本保証で株式投資よりも高配当をうたう投資商品は疑ってかかるべきです。フリッチクエストの月4%という配当は、元本保証という条件ではありえない設定ですので、出資をする前に疑うべきであったといえます。
参考記事：https://www.sankei.com/article/20240129-IBEYKWOVTNN2JFJJPBUGBWXGYQ/
騙された時のおすすめ相談先
投資詐欺に直面しているなら、専門家のサポートが不可欠です。ファーマ法律事務所では、経験豊かな弁護士があなたの疑問や不安に無料で答えます。LINEを通じた気軽な無料相談もご利用いただけます。
▶ファーマ法律事務所の公式LINEはこちら
