マッチングアプリなどで知り合って、関係性が深まれば直接やり取りしたくなるもの。
ですがLINEなどで直接やり取りをするからといって、必ずしも健全な付き合い方ができるとは限りません。
今回は、国際ロマンス詐欺はLINEに誘導されがちな理由や、よくある特徴とすぐできる対処法について紹介していきます。
【この記事で分かること】
- 国際ロマンス詐欺師がLINEに誘導する理由
- 国際ロマンス詐欺によくあるLINEの特徴
- LINEを交換する前に気をつけるべきポイント
- すでにLINEを交換してしまった場合の対処
国際ロマンス詐欺師がLINEに誘導する理由
国際ロマンス詐欺に限らず、さまざま詐欺はターゲットと直接やり取りしたがる傾向にあります。
特にマッチングアプリなどで詐欺師と知り合った場合は、アカウントの凍結や通報などを回避するためにLINEに誘導することが多いのです。
ここでは、国際ロマンス詐欺師がLINEに誘導する理由について以下3つを紹介。
- 日本人をターゲットに詐欺をしているから
- アカウントが凍結される可能性を低くしたいから
- メッセージの交換にかかる料金を減らしたいから
それぞれチェックしていきましょう。
日本人をターゲットに詐欺をしているから
国際ロマンス詐欺には大きく分けて以下2つが挙げられます。
- ビジネスや投資系
- 相手の良心に付け込んだデート商法
どちらも恋愛系の詐欺ということに変わりはありませんが、共通して日本人をターゲットにしている詐欺です。
日本人は日常でLINEを多用しているということもあり、その利便性をよく知っています。
そのため詐欺師にとっては足が付きにくく個人を特定されにくいため、積極的にLINEに誘導したがるのです。
国際ロマンス詐欺が出始めた頃は、まだLINEが主流ではなかったので主にFacebookでの犯行が多い傾向にありました。
アカウントが凍結される可能性を低くしたいから
冒頭でも紹介した通り、マッチングアプリなどで詐欺師と知り合った場合は、アカウントの凍結や通報などを回避するためにLINEに誘導することが多いのです。
特定のワードを一定数使用した場合、アカウントの凍結が自動的に行われたり頻発化するようであれば即アカウントが停止されるリスクがあります。
マッチングアプリの運営が常に監視しているということもあり、メッセージの削除なども行われる可能性を考慮してLINEに誘導したがるのです。
メッセージの交換にかかる料金を減らしたいから
単純に出会いを探すならマッチングアプリですが、男性の場合有料であることがほとんどです。
女性は無料で利用できるものが多いですが、男性詐欺師の場合は少しでもメッセージの交換にかかる料金を減らしたいという理由からLINEに誘導したがる傾向にあります。
お金を騙し取るはずが、マッチングアプリなどの有料アプリに定額費用を取られてしまっては意味がありません。
極力コストを抑えて1円でも多くの金額を騙し取りたいと考えているのです。
国際ロマンス詐欺によくあるLINEの特徴
国際ロマンス詐欺とやり取りをしていると、いくつかの特徴が垣間見えることがあります。
ここでは国際ロマンス詐欺によくあるLINEの特徴を、以下3つ紹介していきます。
- 日によってメッセージの雰囲気が異なる
- 時差があるはずなのにいつでも連絡が取れる
- 早い段階から結婚や恋愛を匂わせてくる
それぞれチェックしていきましょう。
日によってメッセージの雰囲気が異なる
国際ロマンス詐欺の場合、集団でターゲットを騙すこともあります。
詐欺師の中でLINEアカウントを共有しており、時間帯によって対応する詐欺師が異なることもあるのです。
その場合、人によって文脈が怪しかったり強い言葉でやり取りされることも少なくありません。
さっきまではとても優しい丁寧な口調で連絡が来ていたのに、しばらくすると強い口調で連絡が来ることも。
その場合は同一人物ではなく、詐欺師集団の1人である可能性が考えられます。
時差があるはずなのにいつでも連絡が取れる
国際ロマンス詐欺は、国際というだけあって海外に住んでいる外国人という設定です。
ですが実際には、国内のどこかに住んでいることが多い傾向にあります。
なぜなら海外では、FacebookやSMSなどのメッセンジャーアプリが主流でLINEはあまり使われていないからです。
返事を送ったら昼夜問わず連絡が来るのは、時差が関係ない同じ国内でやり取りをしているからが挙げられます。
早い段階から結婚や恋愛を匂わせてくる
ターゲットに積極的に言い寄って、自然な流れで運命の相手だと思いこませます。
しかもかなり早い段階で結婚を匂わせてくるのも、国際ロマンス詐欺の大きな特徴です。
ある意味結婚詐欺と同じ手法なので、あくまでも結婚を匂わせるのはターゲットからの信用を得るために行います。
もちろん詐欺師からしてみれば、実際には結婚の予定なんてありませんし特に恋愛感情も持ち合わせていません。
ターゲットの信頼を得ることで、理性的な判断ができないようにするのが目的です。
LINEを交換する前にチェック|気をつけるべきポイント
相手と本当にLINEを交換して良いのか分からない場合は、以下2つのポイントをまず意識してみましょう。
- アイコンや登録名・タイムラインなどは見られても問題ないか
- 個人情報を載せすぎていないかチェックする
LINEが主流になった現代では、LINEに個人情報を乗せている人も多いのではないでしょうか。
しかし、便利になった分個人情報を乗せ過ぎていると、詐欺などの被害に遭う危険性が大きくなります。
LINEを交換する前に気をつけるべきポイントをチェックしてから、相手と交換しましょう。
アイコンや登録名・タイムラインなどは見られても問題ないか
アイコンや登録名、さらにはタイムラインなど、個人が特定できるものを載せていませんか?
知り合って間もない方に、自分が特定されるアイコンを使用している場合は要注意です。
登録名を本名にしている方も多いので、アイコン同様気を付けたいもの。
なかでも特にLINEで注意して欲しいのは、タイムラインです。
タイムラインは元々の知り合い同士でやり取りしている場合なら問題ありませんが、全体公開にしている場合は注意が必要です。
自分の住んでいる地域やその他個人情報が、他人に知られてしまう可能性があります。
個人情報を載せすぎていないかチェックする
よく行きつけの近所のお店や、買った物のタグに住所などが記載されている画像などを一緒にタイムラインに掲載している場合は注意が必要です。
画像は自分が気付かぬうちに、個人情報が見え隠れしている可能性が考えられます。
信頼できる人しか見せない内容でも、あまりにも個人情報を乗せ過ぎていると流失の可能性があります。
詐欺被害に遭うポイントでもあるので、個人情報を載せすぎていないかチェックする必要があります。
すでにLINEを交換してしまったら?詐欺を防ぐ対処法
これまでは国際ロマンス詐欺に潜むLINEの注意点などを紹介して来ましたが、仮にLINEをすでに交換してしまった場合はどうしたら良いのでしょうか。
ここでは、以下4つのポイントで対処法を紹介していきます。
- ブロックしてやり取りをしないようにする
- 知らない相手からメッセージが来ても反応しない
- 自分のことを検索して追跡できないようにする
- LINEを新しく作り直すのも有効な手段
それぞれチェックしていきましょう。
ブロックしてやり取りをしないようにする
基本的にLINEは、これまでのメールと同じで個人情報扱いです。
詐欺師とやり取りをしても恋愛関係や結婚は見込めないので、即ブロックしてやり取りをしないようにするのが得策です。
どんなに長くやり取りをしても進展しないので、交換しても損をするだけです。
知らない相手からメッセージが来ても反応しない
LINEのIDなどを教えた覚えがなく、全く知らない人からメッセージが来ても決して反応してはいけません。
最初にブロックした詐欺師が、アカウントをブロックしたと察知して別のアカウントでターゲットにコンタクトを取る場合があります。
別アカウントで友達申請が来た場合は、詐欺師側のリカバリーの可能性が高いです。
申請時のメッセージが拙い日本語だったり、英語だった場合はスルーするのがおすすめです。
自分のことを検索して追跡できないようにする
LINEはたとえ相手のアカウントをブロックしても、電話番号やID検索をしてターゲットの追跡が可能です。
どんなにスルーしても友達申請が何度も来る可能性が考えられるので、他人から検索ができないようにするのも1つの手です。
LINEを新しく作り直すのも有効な手段
思い切ってLINEのアカウントを作り直すのもおすすめです。
元々の知り合いにはアカウントを作り直した旨を伝える必要はありますが、詐欺を回避するためには大切なことです。
アカウントを作り直すことで詐欺とは無縁のアカウントになるので、メンタル面でもかなり効果的な方法だといえます。
ただ、金銭を要求されてすでに送金してしまった場合は、証拠も一緒に消えてしまうので作り直しは得策ではありません。
その場合は弁護士に相談して問題を解決してから、アカウントを作り直しましょう。
まとめ:国際ロマンス詐欺師はLINEに誘導してくるから気をつけて
国際ロマンス詐欺はLINEに誘導されがちな理由や、よくある特徴とすぐできる対処法について紹介してきました。
直接やり取りをしたがる傾向にあるので、LINE交換を促された場合は十分に注意してください。
国際ロマンス詐欺は近年被害が増えている詐欺の種類で、度々メディアで注意喚起がされています。
万が一被害に遭った場合は、国際ロマンス詐欺に強い弁護士などに相談することを強くおすすめします。